特急「南風」2000系 乗車体験 ㏌高知

2020.10.4 かねてから乗車したかったJR四国を乗りつくそうと計画し今回は、特急「南風」で始発の岡山駅から終点高知駅まで長い距離を乗車体験いたしました。

今回乗車する特急「南風」2000系

走行キロ 179.3km ①瀬戸大橋線(岡山駅~宇多津駅間) ②予讃線(宇多津駅~多度津駅間) ③土讃線(多度津駅~高知駅間)

2020年9月1日に徳島駅から新型特急2700系「うずしお」で高松駅に、また琴平電鉄などの鉄道を利用し旅をいたしました。

その四国内の鉄道は昔懐かしい施設など興味のあるものが沢山。そこで、再度四国の旅を堪能いたしました。

今回は、特急「南風」乗車体験を中心にお伝えいたします。

今回の「四国にもう一度」となったきっかけはJRの西日本・九州・四国三社共通のきっぷ「どこでもドアきっぷ」

3社の特急・新幹線が3日間乗り放題で1人20,000円(金土日・もしくは土日月利用の場合・ただし指定席利用は最大6回まで)とかなり魅力的なお値段。これを利用し四国へ

先ずは新大阪から

8時55分発「みずほ605号」に乗車するため新大阪駅に早く到着。乗車ホーム20線に上がると既に8両編成のN700系「みずほ605号」停車していました。

 N700系「みずほ」とは

「のぞみ」で運行しているN700系を基本に、「寛ぎ」「安らぎ」をさらに進化させた新幹線でJR西日本とJR九州の共同で開発しました。 N700系の最新のテクノロジーを継承しただけでなく、おもてなしの心を隅々まで配した車内サービスを提供し、お客様の快適な旅をエスコートします。 2011年3月12日より新大阪~鹿児島中央間で最高速度は300kmで運転を開始しました。

「みずほ605号」停車駅: 新大阪、新神戸、岡山、広島、新山口、小倉、博多、熊本、鹿児島中央

編成表

私が利用しました指定席

指定席(2×2)

濃菜種色をベースに遠山模様を施し、指定席は2席ずつあり、ゆったりとした配列で快適な座り心地が良いです。テーブル等には、木(朱桜調)を採用し、穏やかな雰囲気です。

自由席(2×3)

茜(あかね)色と縹(はなだ)色  とはなだ色をベースに市松模様を配した2色のシート。手がかりやテーブル・妻壁には木を(若桜調)採用し、優しい雰囲気の車内になっています。

グリーン車(2×2)

濃藍色、金茶色の花唐草模様、桜調の木材を採用した重厚な空間です。木の幹を基調にして、直接ふれるテーブル等をはじめ本物の木材を用いることにこだわりがあります。やすらぎや癒しを肌で感じ、ゆったりと時が流れる贅沢な車両ですが、私はグリーン車ではなく通常の指定に乗車しました。次はグリーンを目指します。

新大阪駅を出発すると直ぐに右下に宮原総合運転所(旧宮原操車場)が見え、1983年に14系客車から改造された「サロンカーなにわ」が留置していたので、思わず撮影してしまいました。

新大阪駅を出発し55分で岡山駅に到着。このまま西鹿児島(鹿児島中央駅)に行きたかったのですが、今回は四国内の鉄道満喫旅ですので予定通り岡山駅で下車しました。

岡山駅では偶然にハローキティの500系車両が停車中

さて、今回乗車するJR四国「南風5号」は、始発の岡山駅から終点高知まで

全区間を制覇いたします! 山陽新幹線ホームから在来線との連絡改札を通り抜けホームに降りると、既に列車は「カラコロカラコロ」と気動車特有の音を鳴らしながら5番線ホームに南風5号三両編成が停車していました。

先頭車に行くと汚れが非常に目立ち、さらに車内から外を見ると窓ガラスの汚もひどく、ここしばらく、洗車していないのか?残念でした。

また乗車する人は少なく新型コロナウイルスの影響がここにも出ています。

気を取り直し岡山駅で購入したスイーツやドクターイエローのミネラルウォーターなどをテーブルに並べてテンションを上げました。

南風5号は定刻の10時05分に気動車音を唸らせけながら出発。車窓を見ていると都会から田園風景が見え、列車が加速すると、ゴダイゴさんの銀河鉄道999曲の 「The Galaxy Express 999 Will take you on a journey A never ending journey A journey to the stars (銀河鉄道999 あなたを旅に連れて行きます 終わりのない旅 星への旅) 」が聞こえてきたような気がして…。楽しい旅の始まりです…。

ワクワク! スピードをあげ快適に走り出す。そして 列車は約20分後に児島駅に到着

この駅でJR西日本とJR四国の乗務員が交代します。もちろん鉄道ファンは良くご存じだと思いますが私が乗った日は、女性から男性への交代だったので車内放送で直ぐに気づきました。

その交代のあった児島駅を出るとトンネルに入り、その先はいよいよ瀬戸大橋を渡ります。

外は曇っていましたが瀬戸の島々の絶景が眺められます。乗客車は、スマホで撮影する人、車窓に釘付けになっている人、皆が本四備讃線瀬戸大橋線)の迫力を堪能されていました。

この線は昭和63年に開通しました。鉄道32.4kmで、海峡部9.4kmに架かる6橋を総称して瀬戸大橋と呼ばれています。 吊橋、斜張橋、トラス橋など、世界最大級の橋梁が連なる姿は壮観です。

南風5号は、より音を響かせながら疾走し約10分で渡り切ります。この瀬戸大橋が出来るまでは、宇高連絡船で約1時間かかりましたが何度か乗船したことがあります。懐かしいです。

四国側に入るとコンビナート群が沢山あり、本州側とは違った景色です。そして四国最初の宇多津駅に停車。 本四備讃線瀬戸大橋線)の開業後は本州と四国を結ぶ交通の要衝となり、また駅舎の高架化になりました。

ここは近鉄線の伊勢中川駅と同じく短絡線がありトライアングルになっています。 私の乗っている列車は予讃線の宇多津駅に停車いたしますが、岡山駅方面から来た高松行は、手前の瀬戸大橋線を通りそのまま高松方面に向かいます。

宇多津駅を発車した南風5号は、多度津駅で予讃線と別れ土讃線に入り一路高知に向かいます。

途中、琴平駅に到着。前回に徳島から高松経由で訪れた駅です。数か月前ですが懐かしいです。琴平駅は金比羅山の最寄り駅でしかも、モダンな駅舎。近代化産業遺産に認定されています。

琴平駅を出発し、しばらく寛いでいると、土讃線の見どころの一つ、山の斜面を下り込み箸蔵駅。この駅を通過、大きくカーブし吉野川を挟み反対の斜面を走り、Uターンします。

箸蔵駅の反対側が佃駅です。このような地形は珍しく醍醐味です。列車はスピードを落とし、高校野球で有名な池田高校のある阿波池田駅に停車いたします。

そして土讃線の最大の魅力と言っても過言ではない日本三大秘境の一つ、徳島県大歩危(おおぼけ)祖谷。JR土讃線の列車の車窓から大歩危・小歩危(おおぼけ・こぼけ)を眺めます。

この風光明媚な車窓を楽しむのに左右どちらの席を選ぶのかは悩みどころです。私は進行右側を選びました。車内は空いていたので右へ左へと

土讃線の白川橋梁を渡ると左側に吉野川が美しく見えます。もちろん奈良の吉野川ではありません。奈良の吉野川の正式な名所は紀の川であります。

車内では車掌さんが、この四国一周代表する景勝地「大歩危小歩危」について
アナウンスが入ります。

暫くすると無人駅の小歩危駅を通過。列車は左手に吉野川を眺め小歩危郵便局や森林組合を過ぎると撮り鉄が狙う撮影スポットの土讃線第二吉野川橋梁を軽快にわたります。

第二吉野川橋梁

この第二吉野川橋梁は1935年竣工。全長250m、9基のプレートガーダー橋、1基の曲弦トラス橋(78m)。橋脚最高長30mで鉄道ジオラマになるほど人気な橋梁です。続いて吉野川は反対側の右側に変わります。 ここからはほとんどが右側の車窓から吉野川の迫力を楽しめます。鉄道ならでは川の緑と岩の色がとてもきれいです。

意外に見える区間は限られています!この阿波池田駅から大歩危駅までの間は、山が多くてトンネルを多く通ります。するとまもなく大歩危駅に停車します。周辺には平家の落人部落、祖谷(いや)のかずら橋へのバスが駅前から一日数便出ています。また駅から大歩危の渓谷を見ることができます。

「おおぼけ」「こぼけ」とは変わった地名ですが、「ほき、ほけ」は断崖を意味する古語から来ているようです。越後の「親知らず」「子知らず」のような通行の難所だったことから呼び名でしょう。

吉野川ではカヌーや遊覧船で川遊びをしているのを見ることができました。南風5号は吉野川沿線を添うように走りますが、通過駅の太田口駅を過ぎると吉野川を離れ山間部をしばらく走ります。途中大杉駅より吉野川水系の穴内川が左手に観えてきます。穴内川の川幅は狭く吉野川とは違う景観が楽しめます。


JR四国最高地点(標高347.4m)の繁藤駅を通過して下り勾配になり、土讃線で坪尻駅と並ぶ秘境駅として知られるスイッチバックの新改駅を通過して行きます。

坪尻駅を通過する2000系南風 
写真:石井 孝幸氏

これからは下り勾配でエンジンの音も静かになり土佐山田駅に停車いたします。



ここからは平坦な市街地を走るため、南風5号は一段と速度を上げて進んでいきます。

途中、土佐くろしお鉄道ごめん・なはり線の乗換駅でもある後免(ごめん)駅に停車。

そして終着駅高知駅に到着し長旅が終了しました。

高地に到着 坂本龍馬先生と同じポーズ お腹が痛いのではありません

南風5号の停車駅 岡山駅、児島駅 、宇多津駅、丸亀駅、多度津駅、善通寺駅、琴平駅、阿波池田駅、大歩危駅、 土佐山田駅、後免駅、高知駅

 ①吉野川の説明  この川は徳島県を西から東に流れる一級河川です。一本の沢から始まる雄大な流れは、谷間を縫って山を下りながら美しい峡谷をつくり、途中、奇怪な岩場を形成しつつ、下流には広大な徳島平野を作り上げ、流域に肥よくな土壌をもたらしました。

流域ごとに移り変わる景観の素晴らしさから「四国三郎」とも呼ばれ、古より人やモノ、文化を運ぶ“動脈”としての歴史を持ち、「母なる川」の風格をも持った四国最大の大河です。

②大歩危小歩危の説明  2億年の時を経て四国山地を横切る吉野川の激流によって創られた約8kmにわたる溪谷で、大理石の彫刻がそそりたっているかのような美しい景観を誇ります。   そのちょっと変わった名前の由来は、断崖を意味する古語「ほき(ほけ)」から付けられたという説と、「大股で歩くと危ないから大歩危」、「小股で歩いても危ないから小歩危」という説があります。                         また、大歩危峡は、その間近に見える美しい岩石やV字谷の様子から日本列島の成り立ちがわかる全国的にも貴重な場所として、国指定の天然記念物になっております。



③土讃線の説明  総延長102kmの間にトンネル103、橋梁130を配して山を越え川を渡って16年の歳月を掛けて開通。とくに完成時には全国で第3位の長さになった猪ノ鼻トンネル、坪尻信号所のスイッチバック、深い峡谷沿いに走る大歩危小歩危は難工事となりました。
大歩危小歩危では景観を壊さないように切り通しを避けトンネル部分や橋梁を増やしています。


第二吉野川橋梁も昭和10年の完成。

大歩危小歩危に橋梁はこのひとつしかなく、土讃線の第一吉野川橋梁は下流の佃駅〜箸蔵駅間にあります。

ちなみに昭和10年11月28日開業の大歩危駅は、土讃線における徳島県内最後の駅となっています。

④2000系の説明  2000系の説明 土讃線の高速化と所要時間の短縮を目的に、JR四国と鉄道総合技術研究所が共同開発した世界初の制御付自然振子式特急型気動車。 1989年3月に試作車「TSE」を投入、翌年には量産車も投入。 この技術は、智頭急行HOT7000系気動車やJR北海道281系気動車などにフィードバックされ、活躍を続けている。 しかし、JR四国では新型の2700系気動車の投入により数を減らしており、2021年3月のダイヤ改正では、高知~中村の特急「あしずり」の一部と松山~宇和島の特急「宇和海」に残るのみとなった。

智頭急行7000系  写真提供  石井 孝幸



しかし、新型車両の登場などで2000系は廃車徐々に廃車になっています。この時期に乗っていただきたいです。新型2700系も岡山⇄高知間も導入されています。 しかし、JR四国では新型の2700系気動車の投入により数を減らしており、2021年3月のダイヤ改正では、高知~中村の特急「あしずり」の一部と松山~宇和島の特急「宇和海」に残るのみとなった。

監修および写真(一部):石井 孝幸氏

参考資料: 西日本旅客鉄道 ・ 三好市観光協会 など

https://www.jr-shikoku.co.jp/01_trainbus/lp/2700/