完全保存版鉄道雑誌📚 ダブルデッカーの軌跡🚊 奇跡の二階建て!?
2020年6月21日
ダブルデッカーの軌跡 奇跡の二階建て!?
鉄道好きはもとより、大人から子どもたちにも大人気のダブルデッカー車が大集合!日本のダブルデッカー車をすべてをグラフィカルに紹介するとともに、2階建て車を実現するためのメーカーや事業者の奮闘や苦労もあますところなく紹介。昭和40年代に描かれたと思われるキサシ181形?の発掘資料も徹底検証!
こちらの本にも私の記事が掲載されています。
本の内容は紹介できません。こちらのブログでは、掲載記事とは別に、近鉄の「ダブルデッカー」をご紹介いたします。
・2階建ての元祖!近鉄ビスタカー
(10000系・10100系・30000系・20100系「あおぞら」・20000系「楽」・50000系「しまかぜ」)
※こちらから最後までの写真はホームページ用で、雑誌には掲載されていません。(私の講演用)
10000系 初代ビスタカー 1958年( 昭和33年 )
世界初の高速二階電車としてデビュー、モ10001、モ10002、ク10003、サ10004、ク10005、モ10006、モ10007の7両編成の高性能車でした。中間は3両2連接車体構造で、愛称をビスタ・カーとしました。この時、以降の特急車の基本となるオレンジとブルーの近鉄新塗色を採用しました。製造は1編成のみで、大阪~伊勢間の特急に運用し、昭和46年廃車しました。
10100系 ビスタカー二世 1959年( 昭和34年 ) ブルーリボン賞
名阪直通特急用として新造したもので、モ10100形、サ10200形、モ10300形の3両2連接車体で、中間を2階建構造としました。先頭は流線形と貫通式の2種類があり、大阪寄りが流線型のA編成、名古屋寄りが流線型B編成、両方向共貫通式のC編成の3種類の編成を乗客の増減により組み合わせられるものとしました。125kWの主電動機を8M制御し、33‰の上り勾配を100km/h以上の運転ができる性能を有していました。1963年(昭和38年)までに18編成54両を製造し、伊勢方面にも運用しました。1979年(昭和54年)までに廃車しました。
20100系 あおぞら号 1962年( 昭和37年 ) ブルーリボン賞
修学旅行用の団体専用車「あおぞら号」をオール2階建構造のビスタ・カーで新造しました。モ20100形、サ20200形、モ20300形の3両を基本編成としました。車内は2人掛けと3人掛けの固定クロスシートで、先頭車には電子発光板の速度計などを設け、階下に車両用機器を集約しました。定員は3両で398人と、2階建構造により大きな収容力が得られました。5編成15両を製造し、主に大阪、名古屋より伊勢志摩方面に運用しました。1989年(平成元年)より廃車を始めました。私も小学生時代に 「あおぞら号」 で修学旅行に伊勢へ行きました。
30000系 ビスタカー三世 1978年( 昭和53年 ) ブルーリボン賞
「2階建電車」ビスタ・カー3世として、30000系が誕生しました。4両編成で、中間車2両が2階建て構造です。1985年(昭和60年)に第15編成を製造し、現在60両の車両群となりました。平成8年より「ビスタEX」としてリニューアルし、2階席の側窓は曲面ガラスを用いて高さを拡大し、椅子のシートピッチを広げたほか、外装一新されました。
20000系 「楽」 1990年(平成2年)
団体旅行の個性化や多様化に対応し、ビスタ・カーとして親しまれた「あおぞら」の後継車両として製造された「楽」。4両編成で、両端車両は2階建てで階段状の座席配置、中間車両はハイデッカー構造でワイドな展望が楽しめる設計。また、特急車両並みの時速120キロの高速運転ができる。
50000系 しまかぜ 2013年(平成25年) ブルーリボン賞
第62回 伊勢神宮式年遷宮にあわせて、最重要観光拠点である伊勢志摩地域の活性化を推進するための次世代新型特急車として登場しました。
「しまかぜ」という名称は志摩に吹く風の爽やかさをイメージして命名しました。颯爽感と上質さを兼ね備えたこの特急を多くの方にご利用いただくことで、伊勢志摩地域へと新しい風を呼び込みたいと考えています。
写真提供: フォトマスターEX 秋元隆良 様